1970年代の初め米国のカリフォルニア州に住む、ポリオによる重度の四肢麻痺をもつ青年の主張から始まり、またたく間に全米に障害者運動となって広がり、行政的な施策を変えていった。
医学的リハビリテーションの中核を担う
様々な疾患
疾患そのものに対する治療ではなくその疾患によりもたらされる様々な後遺症に対するアプローチ
ADLの自立など
物理医学、整形外科、リハビリテーションなど
「積極的にリハビリテーションを行うリスクよりも、安静にしておくリスクのほうが大きい」。
安静にしておくリスク → 「廃用性症候群」
廃用性症候群とは
〔状態〕 | 〔原因〕 | 〔予防〕 |
---|---|---|
筋萎縮 | 運動の欠如 | 運動、筋トレなど |
関節拘縮 | 関節運動の欠如 | ROM訓練、 良肢位の保持 |
骨粗鬆症 | 体重負荷の欠如、 筋収縮による牽引の欠如 | 傾斜テーブル、 起立訓練 |
尿路結石 | 運動の欠如、 水分の不摂取 | 水分を多くとり、運動をする。 |
起立性低血圧 | 立位の欠如 | 傾斜テーブル、 起立訓練 |
静脈血栓 | 運動の欠如、 同一姿勢の持続 | 運動、 体位変換 |
沈下性肺炎 | 臥位の持続、 呼吸運動の不活性 | 体位変換、 呼吸の活発化 |
褥瘡 | 同一臥位の保持 | 体位変換 |
尿失禁 | 排尿の機械欠如、 持続カテーテル挿入 | 自力での排尿 |
便秘 | 運動の欠如、 不適切な食事 | 運動、食事療法 |
心理的荒廃 | 隔離、不活動 | 活動 |
身体的、精神的、社会的に良好な状態である。
分類 | 内容 | 責任 | 具体例 | 対処例 |
---|---|---|---|---|
①心身機能 身体構造 | 障害そのもの | 神様 | 目が見えない | 白内障手術 |
②活動制約 | 個人としての活動制約 | 個人 | 点字が読めない | 点字習得 |
③参加制約 | 社会への参加の制約 | 社会 | 点字資料が提供されない | ニーズの啓発 |
医療機関で行われる機能回復訓練を主体としたリハビリテーションをいう。
障害をもった学齢児を医療的管理または定期検診のもとに、学校教育を受けさせることにより、その発達を促し、社会適応性を高めるものである。
→ 特別支援教育
障害者の能力を評価し、適正な職業能力を身につけるための訓練・斡旋を行う。
社会生活の回復を目指すもの。
地域リハビリテーションとは、 障害者や高齢者が住み慣れた地域で 生活し続けることができるようにする仕組み。
脳卒中の患者を例にすると、
発症→
入院→
退院→
在宅→
介護保険における介護認定→
ケアプラン策定→
訪問リハビリテーション
要介護者に対して介護給付、在宅サービスなど
運営主体 市町村
被保険者 第1号65歳以上のもの、第2号40歳以上65歳未満
障害者の持つ能力と適正に応じて自立した日常生活、社会生活を営むことを目指す。
障害者の原則1割負担
就労支援
自立支援給付および地域生活支援給付
地域の様々な専門家の連携により、 一人一人の障害者、高齢者のQOLを高める。
福祉用具の活用、家屋改修等
在宅の利用者に対して、 機能訓練、ADL訓練など。 医療保険、介護保険で行われる。
デイケアセンターへ通所して訓練。
訪問リハビリテーションにおいて、 在宅でのPT、OT、マッサージ師による訓練
救急病院において集中治療、 廃用性症候群の予防、 ADLの早期獲得、早期量など、病棟で行われる。
症状が安定した後、本格的な機能訓練、ADL訓練、機能訓練、職業全訓練などを行う。
退院後、在宅や施設で行われる。機能維持が主な目的となる。
一人の患者に多くの専門スタッフが関わる。カンファレンスを通して共通理解・意思疎通が図られる。
診断、処方、リーダーとしての役割、専門医師との連携
わが国ではその制度はない。通常の看護師の業務に加えて、ROM訓練、ADL訓練、良肢位の保持なども行う。
対象 | 身体に障害のある者 |
目的 | 基本的な動作能力の回復 |
手段 | 運動療法、物理療法(電気刺激、マッサージ、温熱) |
対象 | 身体または精神に障害のある者 |
目的 | 応用的動作能力や社会的応用能力の回復 |
手段 | 工芸、手芸、その他の作業を行わせる |
言語・音声・聴覚障害者に対する評価とコミュニケーション回復訓練、摂食嚥下障害の回復訓練をする。
義肢や装具を製作し適合をはかる。
患者の心理を分析し、その結果を他のスタッフと共有する。
患者の心理指導を行い、精神的な悩みを減少させ、モチベーションを高める。
介護保険における介護計画の策定
福祉に関する相談、助言、指導、その他の援助を行う。
社会福祉に関する指導的立場
人工呼吸器、除細動器、透析器などの機器の操作・保守
医療面接(現病歴、既往歴、住居、周辺環境等の聞き取り)
患者の状態、症状等について必要な診察・検査を行う。
医師は、診察、検査結果などをもとに診断・処方を行う。
リハビリテーションスタッフがそれぞれ評価を行って持ち寄り、情報共有を図り、治療プログラムを決定する。
それぞれのスタッフにより治療が行われる。退院が近づけば家庭や社会復帰を目指して治療を実施
退院後、家庭内自立、施設内自立、職業復帰等を目指す。