負荷は中等度以下
- 協調性とは運動のなめらかさ(素早く、正確に、スムーズに動作できるか)
- 中枢神経系と筋との関係
- 訓練方法:フレンケル体操
精神や筋の緊張を緩和
- 呼吸法(口すぼめ呼吸)
- 筋弛緩法(最大収縮後、息を吐きながら力を抜く)
- 伸張法(牽引、振せん法)
- ウイリアムス体操 マッケンジー体操 (腰痛症)
- コッドマン体操 (五十肩)
- クラップ体操 (側彎症)
- バージャー体操 (下肢循環不全)
- ベーラー体操 (腰椎圧迫骨折)
- フレンケル体操 (失調症)
1)ホットパック
- 珪酸塩(シリカゲル)を綿の袋に入れ、80℃の熱湯につけ加熱。
- 加熱したパックをバスタオルを巻いて患部に置く。
- 温める時間は約20分程度。
2)パラフィン浴
- 42~46℃ほどの低温で溶ける固形パラフィンを約55℃の浴槽で溶かし、その中に患肢を浸す。
- 浸したら静かに上げ、この操作を5、6回繰り返す。
- 最後に患部をビニールで覆い、20分間くらい保温する。
3)赤外線療法
赤外線を、身体に照射して、温熱効果をもたらす方法。
4)極超短波療法(マイクロジアテルミー)
- 周波数2450MHz(波長12.5cm)の極超短波を照射。
- 温熱効果、鎮痛・消炎作用、血行改善などの作用。
- 禁忌 : 金属埋め込み部位(人工関節、骨折後の固定プレート、ペースメーカー、etc)
5)超音波療法
一般的には、超音波とは20000Hz以上の音波のことをいうが、医療用には、IMHzの超音波を用いる。
超音波の振動刺激を生体に与える。
鎮痛効果、消炎効果、剥離効果、温熱効果
氷、アイスパックなどを用い、二次的な血管拡張を期待
1)紫外線療法
紫外線は生物線ともいわれ、殺菌作用のほか、血球の増加や血圧降下、食欲増進、新陳代謝の促進、ビタミンDの合成などの作用がある。皮膚科領域、日焼けサロンなどで用いられる。
2)レーザー療法
100mW以下の低出力レーザーを用い、
血流改善、血管の再生促進、コラーゲン生成、酵素活性等を期待
浮力(免荷)、抵抗、水圧による圧迫、温熱効果、寒冷効果等を期待する。
- 全身浴:全身をつける(ハバードタンク、プールなど)
- 部分浴:部分をつける
- 交代浴:温水と冷水を交互につける
- 圧注法:ジェット水流
- 蒸気浴:蒸気をあてる
- 運動浴:水中で運動する、免荷作用、水の抵抗を利用(ハバードタンク、プールなど)
- etc
1)低周波電気療法
- 10~1000Hzの波長の低周波
- 末梢神経損傷等の筋に対して、萎縮を防止する目的で使用
- 鎮静、鎮痙効果もある
寝返り、起き上がり、座位保持、立ち上がり、立位保持等
マット上での座位移動、四つ這い移動、車椅子への移乗、車椅子駆動、歩行、階段昇降等
食事動作、更衣動作、トイレ動作、入浴動作等
第2節 作業療法
対象 | 身体または精神に障害のある者 |
目的 | 応用的動作能力や社会的応用能力の回復 |
手段 | 工芸、手芸、その他の作業を行わせる |
応用的動作能力、基本的な動作能力、精神的な状態の改善、社会生活適応能力の改善等
- 機能的作業療法:関節可動域、筋力、持久力、協調性等の改善
- ADL訓練:食事動作、更衣動作、整容動作、排泄動作訓練等
- 義手操作訓練:装着、動作訓練
- 自助具作成・活用、装具装着訓練
- 職業前作業療法
作業によって社会的適応性を高める。
発達障害児に対して実施
高齢者に対して廃用性症候群の予防、改善等を目的として行う。
第3節 言語聴覚療法
音声、節食、嚥下障害、聴覚障害に対して機能維持・向上を図る。
2. 言語聴覚療法の対象
言語野の障害によるもの:ブローカー失語、ウェルニッケ失語、全失語、失読、失書等
(2) 構音障害
口唇、舌、喉頭、声帯等の構音器官の形態異常や筋の麻痺等によって起こる
障害児、環境が原因となっているものなど、早期発見早期対応が重要
誤嚥を防ぐ、嚥下訓練、ゼリー状の食事等
第4節 義肢・装具・車椅子・歩行補助具・自助具
1. 義肢
切断などで欠損した肢の形態や機能を補うもの。
上肢は義手、下肢は義足という。
医師の処方により、義肢装具士が制作、PTやOTが装着・活用訓練を行う。
- 切断部位による分類:肩義手、上腕義寿、肘義手、前腕義手、手義手、手指義手
- 機能による分類:装飾用義手、能動義手、作業用義手、動力義手
- 切断部位による分類:股義足、大腿義足、下腿義足、サイム義足、足根義足
- 機能による分類:作業用義足、常用義足
- ソケットの種類:差し込み式、吸着式
下腿切断では、PTB下腿義足(膝蓋腱で支える)がよく用いられる。
2. 装具
装具装着の目的
- 四肢、頭頸部、体幹の一部を外部から支える。
- 運動機能の補助
- 変形の予防・矯正
- 疼痛の軽減
- その他、免荷、牽引、保護など
- 装着部位による分類:上肢装具、下肢装具、体幹装具、頸椎装具
- 用途による分類:固定装具、補助用装具、矯正用装具、免荷装具、夜間装具、スポーツ装具など
- 装着部位による分類:肩装具、肘装具、手指装具
- 使用目的による分類:固定装具、機能装具
特にスプリントと呼ばれる手指装具は使用頻度が高い。
- 長下肢装具(LLB) 膝・足関節の機能を補う。
- 短下肢装具(SLB) 足関節の機能を補う。金属支柱式靴型短下肢装具とプラステック製短下肢装具がある。
頸椎装具、体幹装具、コルセット、側湾症矯正装具など
- 手動車椅子
- 標準型(後輪駆動式)
- トラベラー型(前輪駆動式)
- 電動車椅子
基本的構造:駆動輪、ハンドリム、キャスター、シート、背もたれ、アームレスト、握り、ブレーキ、ふっとプレート、フットレスト、レッグレスト
日常生活の個々の動作を助ける器具
例)ホルダー付コップ、柄の太いスプーンなど
第5節 リハビリテーション看護
リハビリテーションスタッフの一員として病棟を中心に役割を果たす。
2. リハビリテーション看護の実際
体温、脈拍、体調、食事の状況などの確認
薬の管理と投薬の確認を行う。
褥瘡予防、体位変換、良姿位保持、除圧、関節可動域訓練など
座位保持、起居動作、移乗動作、歩行などを病棟で補助的に行う。
- 患者の悩みを聞く。
- カンファレンスで報告する。
- 必要において臨床心理士の支援を受ける。
- 家族へのサポートを行う。