外傷性の脊髄損傷の好発部位
損傷レベル | 重症度・ADL | 移動手段 |
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C4 |
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電動車椅子(顎コントロール) |
C5 |
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BFOによる電動車椅子操作 |
C6 |
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ノブつき車椅子駆動 |
C7 |
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C8 | 弱いつまみ・握り動作が可能 | 通常の車いす操作 |
Th1 | 上肢は正常 | 自由な車椅子動作可能 |
Th6 | 体幹装具・長下肢装具と松葉杖による小振り歩行 |
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Th12 |
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L2 | 股関節の屈曲可能 | 長下肢装具とロフストランド杖による振り出し歩行 |
L3 | 股関節の屈曲と膝の伸展が可能 | 短下肢装具と杖による歩行が実用レベル |
S1 |
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装具なしで歩行可能 |
受傷直後→脊髄ショック期(損傷部以下の反射消失、回復に1~数週間)
脊柱の骨折・脱臼症状の安定、6~8週間、安静固定
脊髄ショック期 --麻痺域のすべての反射消失または減弱、弛緩性麻痺
脊髄ショック期回復後 → 痙性麻痺
損傷部以下の領域の知覚障害
(完全損傷では脱失,不完全損傷では鈍麻,過敏,異常知覚)
運動障害と知覚障害のエリアを調べることにより高位診断できる。
排尿反射中枢は仙髄に存在する
この部分およびこれより上位の損傷で膀胱障害をきたす。
受傷直後は完全な尿閉状態
数週間後には膀胱の反射などが回復してくる。
排尿中枢より上位の損傷(核上性損傷)では排尿反射による排尿可能(自動性膀胱)
中枢および下位の損傷(核性または核下性損傷)では排尿反射は期待できず、手圧による排尿(自律性膀胱)
受傷初期は、麻痺性腸閉塞状態、鼓脹、ときに水様便などの失禁を起こす。
次第に便秘に傾く。
漁師胃保持、2時間毎の体位変換
人工呼吸器、排痰補助、持続カテーテル留置等
呼吸理学療法、関節可動域訓練、筋力増強訓練、ADL訓練
※受傷部にストレスをかけないように注意すること
関節可動域訓練、筋力増強訓練(特に残存筋筋力強化)
寝返り、起き上がり、座位保持、損傷レベルに応じた移動動作等
損傷レベルに応じて装具や杖を用いて実施
頸髄損傷患者で重要、上肢装具、自助具の活用